諦めたものと出逢い直す
今では当たり前の習慣となっている多くのものは、かつて一度は諦めたことのあるものたちだった。
玄米食を始めた頃は、逆にお腹を壊して断念した。
5本指靴下を始めた頃は、指の間の違和感に耐えきれずに止めた。
奮発して買った日記帳は、失恋のショックで読むのも書くのも嫌になって捨てた。
それがいつのまにか私の生活の一部になじんでいる。
一度手放したからと言って、一生目を背けなければならない訳ではない。
運動、音楽、恋愛…、人生のどこかで諦めて背を向けているものが私にはまだまだたくさんある。
これらを何とかしなければならない、できない自分はダメだと追い込んでいても辛い。
しかし、もしかしたら気まぐれな招き猫が諦めたものとの縁を繋いでくれるときが来るかもしれない。
そう思うと、背を向けているものですらちょっぴり愛おしくなったりする。