ぼんにゃん日記

ぼんやりタイムに考えたことを綴るサブブログ

「こうありたい自分」を飼い馴らす

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身の回りの大雨の被害が落ち着いたあと、しばらく心身共に落ち込んでいた。

 

たぶん、自分の能力以上に頑張りすぎて燃え尽きたんだと思う。

 

とにかく「私が頑張らなきゃ」と思って、色々なことに気を回して、いつも以上に働いて、仕事の質も量も時間も、職場の誰よりも多く求められて、それに一生懸命応えようとしていた。

 

その結果、生活リズムがガタガタになった。

 

食欲もあるんだかないんだかよく分からない。

 

運動はジムまでの道が復旧するまでお休み。

 

夜はうまく眠れなくて、音楽でもかけて癒されようとしたら、ほとんどが水の音で余計に恐怖心が増してしまった。

 

その結果、全てのことが空回りして上手くいかなくなった。

 

そんなとき、ふと鴻上尚史さんの『孤独と不安のレッスン』を読み返したくなった。

 

今さら一人で生きることに大して孤独も不安も感じてはいないのだけど、と思いつつページをめくる。

 

そのなかに、「こうありたいと思う自分が、今のままの自分を責める」というのがあった。

 

あぁ、私の今の生きづらさはここにあるのかと妙に納得した。

 

私のなかの「こうありたい自分」というのは、今まで出会ってきた人達の良いなと思う部分を合体させたスーパーマンだ。

 

仕事をいくつも掛け持ちして、それぞれに素晴らしい業績を上げている。

 

トライアスロンを趣味にするくらいの体力。

 

ダイビング回数は200本以上。

 

などなど、条件を挙げればキリがないが、そんな全てを実現させるのは不可能なスーパーマンが、今の自分のへっぽこさを嘲笑う。

 

それでも、運動や断捨離、掃除、美活などによって自分の限界を知ったり、小さな成功体験を積み上げたりして、いくらかマシになったほうだ。

 

ただ、今回のような緊急事態や、素敵な人物と二人きりでお話するなどの、自分のキャパ以上のことをやり遂げようとすると、意地悪なスーパーマンがやってくる。

 

「こうありたい」と願うこと自体は、自分をつくっていく原動力でもあるし、悪いことではないと思う。

 

でも、「こうありたい自分」に翻弄されて目の前の物事や大切にしたい人に集中できなくなるのは避けたい。

 

あくまでも、今の人生の主役は今の自分。

 

「こうありたい自分」を上手くコントロールして、「今の自分」の人生をより楽しめるようにしていきたい。

 

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)