筋肉痛と心の平穏
ダイビングの講習を受けた翌日、ちょっとびっくりするくらいの筋肉痛に襲われた。
一見優雅そうに見えるけれど、実際は20kg近くの装備をつけて海岸を歩いたり、水中で姿勢を保ったり、泳いだりと、かなり体力のいるスポーツであったことを痛感した。
そうは言っても、仕事はしなければならない。
全身の筋肉をプルプル言わせながらの立ち仕事。
なんとか周囲に悟られまいとしながら頑張った。
自分のやるべきことをこなすので精一杯。
他人の言動に目くじらを立てている余裕などない。
多少イラッとすることがあっても、その感情を長いこと引きずる気力がない。
おかげで、その日は凪いだ海のように穏やかに過ごすことができた。
なるほど、筋肉痛には思いもよらぬ副効果があるようだ。
皆んながピリピリしている繁忙期。
イラッとしたりモヤッとすることに引きずられるくらいなら、筋肉痛の身体を引きずって働いたほうが、趣味を満喫できる体力もつけられて良いかもしれない。